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公開日:2025/01/24

SalesforceのAPI連携とは?APIの種類から導入のメリット、注意点まで解説

SalesforceのAPI連携とは?APIの種類から導入のメリット、注意点まで解説

「SalesforceのAPI連携を活用したいけれど、どこから始めれば良いか分からない。」
「どのAPIを選べば良いか悩む。」
このような疑問や不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

Salesforce APIは、異なるシステムやアプリケーションをつなぐ重要な役割を果たしますが、種類や役割が多岐にわたるため、難しいと感じるのも無理もないでしょう。

そこで本記事では、Salesforce APIの種類や概要、API導入のメリット、注意点を解説し、API連携をスムーズに進めるためのポイントをご紹介します。

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Salesforce APIとは?

Salesforce APIとは?

API(Application Programming Interface)は、Salesforceのデータや機能を外部システムやアプリケーションと連携させるためのインターフェースの総称です。APIには複数の種類があり、それぞれ特定の目的に応じて利用されています。

APIを適切に連携させることで、Salesforce内の情報を効率よく操作・取得し、異なるシステム間でのデータのスムーズなやり取りが可能になります。また、Salesforce APIを活用することで、ビジネスプロセスの自動化や業務効率化の実現も可能です。

11種類のSalesforce APIとその特徴

11種類のSalesforce APIとその特徴

Salesforce APIには、以下のような種類があります。

  • REST API
  • SOAP API
  • Connect REST API
  • Apex REST API
  • Apex SOAP API
  • Analytics REST API
  • ユーザーインターフェース API
  • GraphQL API
  • Tooling API
  • Bulk API 2.0
  • メタデータ API
  • Pub/Sub API

それぞれの概要や主要な機能について解説していきます。

REST API

REST APIは、HTTPメソッドを使ってSalesforceのデータにアクセスする方法です。
シンプルで使いやすいのが特徴で、特にモバイルアプリや外部のWebサービスとの連携に適しています。また、データのやり取りはJSONやXML形式で行われます。

SOAP API

SOAP APIは、複雑なシステムと連携するためのインターフェースです。
特に、トランザクション管理やエラーハンドリングなど、「システムの信頼性を保つための高度で複雑な機能」が求められる場面でよく使用されます。

Connect REST API

Connect REST API(Chatter API)は、SalesforceのChatter機能と外部アプリケーションを統合するためのAPIです。これを使うことで、Salesforceのデータやプロセスをコミュニティ内で共有し、ユーザー同士の情報共有を促進できます。
REST原則に基づく、HTTPリクエストで情報の取得、投稿、更新、削除が可能。また、JSON形式を採用しているため、Webやモバイルとの高い互換性を持ちます。

Apex REST API

Apex REST APIは、SalesforceのAPEXコードを使ってカスタムREST APIを作成する拡張機能です。
これを使うことで、開発者はSalesforce内のメソッドをRESTfulサービスとして外部アプリに公開し、アクセス制御やビジネスロジックを実装できるようになります。

Apex SOAP API

Apex SOAP APIは、Salesforce上でカスタマイズしたWebサービスを作成するためのAPIです。異なるシステム間でのデータのやり取りやプロセスの自動化が可能で、セキュリティにも配慮されている点が強みです。

Analytics REST API

Analytics REST APIは、Salesforceの分析機能を外部アプリケーションと簡単に連携させるためのAPIです。
データセットや視覚化されたレンズなど、Salesforce内の分析要素にアクセスでき、レポートやダッシュボードに素早くデータを反映させることが可能です。

ユーザーインターフェース API

User Interface APIは、SalesforceでカスタムUIを作成するためのAPIです。「Lightning Experience」にも対応しているため、ニーズに合わせた柔軟なUIカスタマイズができます。
これらを活用することで、直感的で使いやすいインターフェースを比較的簡単に作成でき、ユーザー体験の向上が期待できます。

GraphQL API

GraphQL APIは、必要なデータだけを効率よく取得するためのAPIです。
ユーザーの電話番号やメールアドレスなど、必要な情報だけを正確にリクエストして取得することが可能。従来 REST APIで起きがちな「不要なデータまで取得してしまう」という問題を解決できます。

Tooling API

Tooling APIは、ApexやVisualforceなどの、Salesforce上のカスタムアプリケーション開発をサポートするAPIです。
特に、マーケティング管理や契約管理のような、「業務プロセスに特化したアプリケーション」の開発プロセスを大幅に効率化することができます。

Bulk API 2.0

Bulk API 2.0 は、大量のデータを非同期で処理するためのAPIです。
大規模なデータ操作を効率的に行うことができ、数千から数百万件のレコードを一度にインポート・削除・更新する際にも利用されます。

メタデータ API

メタデータ API は、Salesforce のメタデータ(設定や構成情報)を管理・操作するためのAPIです。
オブジェクト、ページレイアウト、プロセスビルダーなどの、Salesforce 内の構成要素をプログラムで変更・更新することで、企業やチームの業務運用に必要な設定やカスタマイズを効率化します。

Pub/Sub API

Pub/Sub API は、gRPC と HTTP/2 を利用して、リアルタイムでイベントデータを交換するための API です。
アプリケーション間で即時に情報共有したり、イベントが発生した際に自動的に通知を送れます。この通知は最大 72 時間保持されるため、一時的な接続の中断後でも、後からデータを取得して処理することができます。

Salesforce APIを使用するメリット

Salesforce APIを使用するメリット

Salesforce APIを使用するメリットとして、以下の3つがあげられます。

  • 開発効率の向上
  • 開発コストの削減
  • セキュリティの向上

それぞれ詳しく解説していきます。

開発効率の向上

Salesforce APIを活用すると、既存の機能やデータを直接利用できるようになります。これにより、何もない状態から開発するよりも開発工程が大幅に削減され、短期間での実装が可能です。
また、複雑なシステムの連携もスムーズに進むため、効率的な開発が実現するでしょう。

開発コストの削減

APIを活用することで、開発に必要な人員や工数を大幅に削減できます。また、既存のシステムや機能を再利用すると、無駄なコストを抑えつつ効率的に開発を進めることが可能です。
浮いた社内予算を他の重要なプロジェクトに回せる点も、Salesforce APIを使用するメリットと言えるでしょう。

セキュリティの向上

Salesforce APIは、認証機能やアクセス制限を組み込んでおり、利用者を限定することが可能です。また、Salesforceの高レベルなセキュリティ機能をそのまま活用できるため、データ保護や不正アクセス防止の強化につながります。

外部連携ツールを導入する際の注意点

外部連携ツールを導入する際の注意点

外部連携ツールは業務効率化に大きく貢献しますが、導入時は以下のポイントに注意する必要があります。

  • ツールを増やしすぎると操作性が低下する
  • 部門間のツール連携に問題が生じる可能性がある

どういうことか、それぞれ解説します。

ツールを増やしすぎると操作性が低下する

外部連携ツールを増やすことで便利さが向上する反面、ツールの数が増えすぎると、操作が複雑化し管理が困難になる場合があります。特に、どのツールで何を管理するかが曖昧になると、業務効率が低下し、逆に生産性を損なう可能性も。
ツール導入時には、必要な機能を慎重に精査し、本当に必要なものに絞ることが大切です。

部門間のツール連携に問題が生じる可能性がある

部門ごとに独自のカスタマイズを行うと、連携が非効率になり、データ共有や業務の一貫性に支障をきたす恐れがあります。これを防ぐためには、各部門が利用するツールやシステムを統一したAPIで連携することが必須です。
導入前に全体の設計をしっかり調整し、部門間のデータ連携がシームレスに行える仕組みを構築しておきましょう。

まとめ

本記事では、Salesforce APIの種類、連携することで得られるメリット、導入時の注意点について解説しました。
API連携は、業務の効率化や、プロセスの自動化をするうえで非常に有効な手段になります。しかし、導入を成功させるためには「適切な設計ができる人材」や「専門知識を持つ人材」が欠かせません。

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