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公開日:2025/04/21

BIツールTableauとは何ができるか?Tableauのメリットや料金体系も解説

BIツールTableauとは何ができるか?Tableauのメリットや料金体系も解説

膨大なデータを可視化し、誰でも直感的に扱えるBI(ビジネスインテリジェンス)ツールが求められるなか、高機能かつ操作性に優れた「Tableau(タブロー)」が注目を集めています。
Tableauは、複雑なデータを視覚化し、部門横断で活用できる点が強みです。本記事では、Tableauの概要や導入メリット、機能、ライセンス体系と費用などを、初めての導入を検討している方にもわかりやすく解説します。

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Tableauとは

Tableauとは

Tableauとは、米国Salesforce社が提供する、ノーコードで操作可能なBIツールです。分析やレポート作成に特化しており、企業内の様々なデータソースと接続して、リアルタイムにデータを可視化できるのが最大の特徴です。
分析の結果をグラフやダッシュボードとして表示し、社内関係者と共有することが可能です。
また、プログラミング不要で直感的なUIを備えており、専門的なIT知識がなくても扱えるため、営業やマーケティング、経理など非エンジニア部門でも広く活用されています。
導入の柔軟性も高く、オンプレミス型の「Server」やクラウド型の「Cloud」など、企業のIT環境に応じて選択できます。

Tableauを導入するメリット

Tableauを導入するメリット

Tableauを導入することで、迅速な意思決定が可能となり、現場レベルでのデータ活用が促進されます。
業務効率の向上と組織全体のデータリテラシー向上に繋がる点が大きな魅力です。

意思決定のスピードアップ

ビジネス環境の変化が激しい現在、意思決定の迅速さは企業競争力に直結します。Tableauでは、定量的な分析データをリアルタイムで可視化でき、経営陣やマネージャーが即座に判断材料を得られます。
たとえば、売上の推移やキャンペーン施策の効果を、ダッシュボードで即時に確認できるため、次のアクションをすぐに決定できます。
従来のExcelベースの集計業務では1日がかりだった作業も、Tableauを活用することで数分で済むようになります。

直感的な操作が可能

Tableauは「誰でも扱えるBIツール」として高い評価を受けています。
特別なプログラミングスキルやSQL知識がなくても、マウス操作のみでグラフ作成やフィルタリング、データ加工が可能です。
これは、現場のユーザーが自ら分析を行える環境を整えることに繋がります。
これまでIT部門や外部エンジニアに依頼していたデータ分析業務が内製化でき、分析スピードが飛躍的に向上するのです。

データの自動更新が可能

Tableauでは、定期的に自動でデータを取得し、ダッシュボードに反映させる機能が標準搭載されています。
たとえば、毎朝9時に営業成績を更新するといった設定が可能で、手動で更新する手間を省けます。
特に「Tableau Server」や「Tableau Cloud」では、複数人で同じダッシュボードを閲覧する際にも常に最新の情報を共有できるため、情報の正確性と信頼性が高まります。

様々なアプリとの連携

Tableauは、Salesforce、Google Analytics、Microsoft Excel、BigQuery、Snowflakeなど、数百種類以上の外部アプリケーションやデータベースと連携可能です。
これにより、営業・マーケティング・財務など部門ごとのデータを一元的に分析することができ、サイロ化した情報を組織全体で有効活用できます。
複数システムからのデータ統合を自動化することで、より精緻な分析が可能になります。

Tableauの主要な機能

Tableauの主要な機能

Tableauには、誰でも簡単に使えるノーコード操作をはじめ、ダッシュボード作成、DB接続、豊富なグラフによるビジュアライゼーション機能など、業務で必要な分析機能が多数搭載されています。

ノーコードで操作が可能

Tableauはコードを書くことなく操作できる設計になっており、データの取り込みからビジュアル作成、ダッシュボードの作成まで、すべて直感的なUIで完結します。
これにより、エンジニアに依存せず、現場の担当者自らが業務に最適な形でデータ分析を進めることができます。
現場の担当者自身が自由に使える「セルフサービスBI」の代表的なツールです。

DBとの接続

Tableauは、オンプレミス・クラウド問わず、多くのデータベースと直接接続可能です。MySQL、PostgreSQL、Oracle Database、Amazon Redshift、Google BigQuery、Snowflakeなど、主要なDBに対応しています。
さらに、複数のデータをまとめて1つのデータベースのように扱えるため、部門をまたいだ統合分析もスムーズです。

ダッシュボード

Tableauのダッシュボードは、複数のグラフやKPI指標を1画面に集約し、状況をリアルタイムで把握するのに最適です。
例えば、売上、在庫、顧客動向などを1つの画面で同時に監視することができ、必要に応じてフィルターやインタラクションを設定することも可能です。
これにより、意思決定に必要な情報を瞬時に把握できます。

ビジュアライゼーション

Tableauのビジュアライゼーション機能は非常に豊富で、棒グラフ・折れ線グラフ・散布図・ツリーマップ・ヒートマップ・地図表現など多彩な表現方法をサポートしています。
色彩やフォント、レイアウトのカスタマイズ性も高く、社内会議資料や社外プレゼンにもそのまま活用できるほど完成度が高いです。
視覚的に伝える力が強いのもTableauの大きな魅力です。

Tableauの種類

Tableauの種類

Tableauには、使用目的や役割に応じて複数の製品が用意されています。
個人向けの分析ツールから、チームや組織全体でデータを共有するためのサーバーソリューションまで、それぞれに適したラインナップが用意されており、企業規模や利用目的に合わせて選択することが可能です。

Tableau Desktop

Tableau Desktopは、個人がPC上で高度なデータ分析やビジュアライゼーションを行うための製品です。
ノーコードで使えるため、初めてBIツールを扱う人でも短時間でレポートやダッシュボードを作成できます。
ローカル環境での作業がメインですが、作成したワークブックはTableau ServerやCloudへアップロードすることで他者との共有も可能になります。
柔軟な分析とカスタマイズを求めるユーザーには最適なツールです。

Tableau Server

Tableau Serverは、社内サーバーに構築して組織全体でダッシュボードを共有・管理できる製品です。
ユーザーごとの閲覧権限の管理やセキュリティポリシーの設定ができるため、企業のセキュリティ基準に準拠した運用が可能です。
Tableau Desktopで作成したレポートをServerに公開することで、営業部門、経営層、開発部門など部門を横断してデータを活用できます。
大規模な社内展開に適したソリューションです。

Tableau Cloud

Tableau Cloudは、インフラの構築が不要なクラウドベースのBIソリューションです。サーバーの導入やメンテナンスを省略できるため、スピーディな導入と低コストでの運用が可能です。
モバイル端末やリモート環境でもダッシュボードへアクセスでき、働き方の多様化にも対応。
クラウド上での自動アップデートやセキュリティ対策も含まれており、スタートアップ企業や中小企業にとっても導入ハードルの低い選択肢となります。

Tableau Prep

Tableau Prepは、データの前処理(整形・結合・フィルタリングなど)に特化したツールです。
分析前に必要となる煩雑な作業を、視覚的かつ簡単な操作で完了できる点が特徴です。
たとえば、複数のデータファイルを1つに統合したり、不要なデータを除外したりといった処理を、ドラッグ&ドロップで実現できます。
Prepを使えば、分析精度を向上させつつ、作業時間を大幅に短縮できます。

Tableau Public

Tableau Publicは、誰でも無料で利用できるデータビジュアライゼーション共有プラットフォームです。
作成したワークブックはWeb上に公開され、世界中のユーザーと共有が可能です。
学習目的や自身の分析ポートフォリオ作成に適しており、他ユーザーのダッシュボードを閲覧して参考にすることもできます。
ただし、アップロードされたデータは一般公開されるため、機密情報や業務データの使用は避ける必要があります。

Tableauのライセンス形態と費用

Tableauのライセンス形態と費用

Tableauでは、ユーザーの役割や用途に応じた3種類のライセンスが提供されています。各ライセンスによって利用できる機能や費用が異なるため、導入前に自社の目的や利用者の属性を明確にし、最適なプランを選ぶことが重要です。
ここでは、代表的な「Creator」「Explorer」「Viewer」を比較表に示すと共に詳しく解説します。

代表的なライセンス形態

項目

Tableau Creator

Tableau Explorer

Tableau Viewer

月額費用(目安)

約7,500円(年契約)

約4,500円(年契約)

約1,800円(年契約)

対象ユーザー

データアナリスト / 

IT部門

マネージャー / 

部門リーダー

現場社員 / 経営層など

主な用途

データ接続・分析・構築

分析・簡易編集・共有

ダッシュボードの閲覧・コメント

含まれる製品

Tableau Desktop / Prep / CloudまたはServer

Tableau CloudまたはServer

Tableau CloudまたはServer

編集機能

フル機能

(分析・作成・共有)

軽微な編集・操作可能

編集不可

データ接続

可能(多種のデータソース接続)

一部制限あり

不可

コメント・アラート

利用可能

利用可能

利用可能

共有・埋め込み

可能

可能

閲覧のみ可能

Tableau Creator

Tableau Creatorは、データの接続から分析、ダッシュボード作成までを行う主力ユーザー向けのライセンスです。
月額費用は約7,500円(年契約)で、Tableau Desktop、Prep、1ユーザー分のCloudまたはServerアクセスが含まれます。
Creatorはデータサイエンティストやビジネスアナリストといった、分析業務の中心を担うユーザー向けで、社内のデータ環境を構築・整備する役割も担います。
ライセンス費用は高めですが、その分豊富な機能が使えます。

Tableau Explorer

Tableau Explorerは、ダッシュボードを閲覧するだけでなく、自分でデータを掘り下げたり簡単な編集を行いたいユーザー向けのライセンスです。
費用は月額約4,500円で、Creatorほどのフル機能はありませんが、チーム単位でデータ分析を推進する際に非常に有用です。
例えば、営業マネージャーが売上データを確認しながら自分で分析軸を変えたり、フィルターを使って部門ごとの比較を行うなど、柔軟な活用が可能です。

Tableau Viewer

Tableau Viewerは、ダッシュボードやレポートの閲覧専用ライセンスです。
月額費用は約1,800円とリーズナブルで、現場社員や意思決定層など、データの分析はしないが情報は確認したいユーザーに最適です。
Viewerでもコメント機能やアラート機能などが使えるため、分析結果に基づくビジネスユーザー主体のコミュニケーションが可能です。
人数の多い組織でコストを抑えつつTableauを全社展開する場合には、Viewerライセンスの活用が鍵となります。

まとめ

Tableauは、分析のプロフェッショナルから現場の非エンジニアまで、幅広いユーザーが活用できる高機能なBIツールです。
導入すれば、迅速な意思決定や業務効率の向上が見込め、組織全体のデータドリブンな文化の醸成にもつながります。
導入時は、自社の規模や利用目的に合わせて製品タイプやライセンスを選定することが重要です。
もしTableauの導入支援や開発を外部に委託したい場合は、専門性の高い人材が豊富に揃う「エッジワーク」のような業務委託サービスを活用するのも有効です。

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