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公開日:2024/05/13

ERPと基幹システムの違いとは?それぞれのメリットや適しているパターンについて

ERPと基幹システムの違いとは?それぞれのメリットや適しているパターンについて

ERPと基幹システムの違いには、業務の補助範囲があります。ERPはすべての部門間の連携やデータ統合で役立ち、一方基幹システムは業務を効率化する補助システムとして機能します。それぞれの違いや特徴を押さえておかなければ、選定や導入ミスにつながってしまうため注意が必要です。

そこで本記事では、ERPと基幹システムの違いについて詳しく解説します。またそれぞれのメリットや導入に適しているパターンについてもお伝えしますので、ぜひご覧ください。

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ERPとは

ERPとは、Enterprise Resource Planningの略で企業資源計画を意味しており、「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」と企業の持つ資源を総合的に管理して有効活用するためのシステムです。部門間での連携や別々に管理されたデータ統合などに関わる課題解決を目的として誕生しました。

ERPとは

以下の5つに分類された基幹システムがERPで統合されています。

  • 会計管理システム
  • 販売管理システム
  • 在庫購買管理システム
  • 生産管理システム
  • 人事給与管理システム

ERPを導入すると、会計や販売、生産など部門間のデータを総合的に管理でき、企業資源の有効活用が実現できるでしょう。

また、ERPには自社内に運用基盤があるオンプレミス型とクラウドプラットフォーム上にあるクラウド型があります。オンプレミス型は充実した機能やベンダーからのサービスを受けられるメリットがあり、一方クラウド型は低コストで導入できてメンテナンスが不要というメリットがあります。

なお、ERPは機能や価格など製品ごとに違いがありますので、効果を十分発揮させるためには自社に適した製品の選定が重要です。

基幹システムとは

基幹システムとは、企業の主要業務を効率化する補助システムであり、導入すれば業務の効率化やミスの削減が実現できるでしょう。基幹システムには、以下のようなシステムが挙げられます。

基幹システムとは
  • 生産管理システム
  • 販売管理システム
  • 受注管理システム
  • 労務管理システム
  • 財務管理システム

これらのシステムはそれぞれ独立していますが、連携可能であるため、他の部門のデータをシームレスにやり取り可能です。

しかし、基幹システムは企業の業務に欠かせない機能なので、セキュリティ性や安定性、正確性に優れた製品を選ぶ必要があります。

また、基幹システムの効果を最大限に発揮させるためにも、製品の特徴や価格の確認が重要です。

ERPと基幹システムの違い

ERPと基幹システムの違い

ERPと基幹システムの違いは、補助する業務範囲です。ERPは基幹部門を総合的に補助するのに対し、基幹システムは特定の基幹部門のみを補助します。

そのため、「導入する目的」や「導入にかかる工数」、「導入のためのコスト」などの点が異なります。

ERPを導入する目的は、企業情報を一元管理することです。異なる基幹部門同士でのデータのやり取りがシームレスに行えるため、業務の効率化や最適化や、経営判断の高速化を図りたい企業にはERPが適しているといえるでしょう。

また、ERPの導入にかかる工数は基幹システムより多いです。なぜなら、ERPは企業全体の補助を行うため、各部門にまたがる業務フローの見直しも必要となるからです。

一方基幹システムを導入する目的は、基幹部門の業務を効率化するためです。基幹システムでは部門ごとの業務効率化を実現しますので、主要な部門の生産性向上や部門の数があまり多くない企業でそれぞれの業務効率化を図りたい企業に適しています。

また、基幹システムの導入にかかる工数はERPより少ないです。なぜなら、対象の業務がERPと異なって限られているからです。

補助範囲の広いERPの方が基幹システムよりも導入コストは高くなる傾向がありますが、優れた費用対効果を得るためには、自社に必要な製品を導入しましょう。

ERPのメリット

ERPのメリット

ERPの主なメリットは、以下の3つです。

  • 情報の一元化
  • 業務の効率化
  • メンテナンスの一元化

それぞれ詳しく解説します。

情報の一元化

ERPは企業内の複数の基幹システムを統合するため、情報の一元化が行えます。企業の持つデータベースが一つになると、リアルタイムで全ての部門のデータを収集できるので、情報を活用しやすくなります。

また、データ分析の基盤を強化できるので、よりビジネスで活用できるようになるでしょう。

このように、企業の現在の状況を正確かつ迅速に把握し、適切な経営戦略や戦術の立案が実現できます。

業務の効率化

部門間で情報を共有できるようになるので、業務手順の視覚化や合理化が可能となり、データの入力ミスや漏れの減少が実現できます。また、二重にデータを入力してしまうこともなくなりますので、業務効率化によってコストの削減や生産性の向上が期待できます。さらに、部門間の認識違いから発生するトラブルの減少にもつながるでしょう。

メンテナンスの一元化

ERPでは、システムのメンテナンスや更新も一元化できるため、部門ごとでのメンテナンスが不要になるだけでなく、メンテナンス漏れやミスを減らせるため、システムの管理業務の効率化が実現できます。メンテナンスを怠ってしまうと、セキュリティ問題やデータの紛失、システムが起動しないなどのトラブルにつながりかねません。しかし、ERPを導入しておけば複雑なメンテナンスでも一元化できます。

また、自社でメンテナンスする必要のあるオンプレミス型のERPとは異なり、クラウド型のERPならば無償でのアップデートが可能である場合が多いため、簡単にシステムを更新してメンテナンスを万全に行えます。

基幹システムのメリット

基幹システムのメリット

基幹システムの主なメリットには、以下の3つが挙げられます。

  • 業務の効率化
  • 属人化の解消
  • ヒューマンエラーの削減

それぞれ詳しく解説します。

業務の効率化

基幹システムを導入すれば、書類作成や入力内容の確認などの手作業が半ば自動化されます。
そのため、手作業にかかる手間の減少や二重確認してしまう事態の防止、作業ミスの予防などのメリットがあります。

また、基幹システムでの連携が可能であるため、他部門間でのデータのやり取りが簡単に行えます。このように作業にかかる手間や時間を大幅に短縮できるので、業務の効率化が期待できます。

さらに、基幹システムをクラウド化させる場合には、決まったPCでしか使用できないオンプレミス型とは違い、ネット環境が整った端末があればいつどこでも使用でき、分業も可能であることから、より業務の効率化につながります。

属人化の解消

基幹システムの導入によって、データの入力や管理などの業務を標準化すれば、作業の属人化が解消されます。作業が特定の社員に偏りがある属人化している状態だと、業務を進める上でトラブルが発生しまう可能性があるので、そのような場合には基幹システムを利用してみましょう。

ただし、基幹システムを導入する場合には、作業の標準化や社員教育が必要です。導入前に準備しておけば、誰が作業を行っても品質を保った業務を行えるようになり、属人化の解消が実現できます。

ヒューマンエラーの削減

基幹システムで手作業を自動で行えば、抜けや漏れ、計算ミスなどのヒューマンエラーが削減できるでしょう。場合によっては、ヒューマンエラーから事業の決定や経営問題など大きなトラブルを引き起こしてしまう可能性があります。

そのため、基幹システム導入後もシステムを使いこなす教育や不正アクセスへの対策を行い、起こり得るヒューマンエラーを防ぎましょう。

ERPと基幹システムのそれぞれが適しているパターン

ERPと基幹システムのそれぞれが適しているパターン

ERPと基幹システムには補助する業務範囲や導入目的などに違いがあるので、効果を十分発揮するためには自社の持つ課題やシステムの利用目的をあらかじめ確認しておきましょう。そこで、ERPが適しているパターンと基幹システムが適しているパターンについて詳しく解説します。

ERPが適しているパターン

ERPは基幹部門を総合的に補助するため、自社内のデータを一元管理したい場合や経営地盤を強化したい場合に適しています。

また、ERPにはデータ機能分析も搭載されているため、必要なときにリアルタイムでの経営状態を確認できます。

さらに、どの部門でもすべての業務データを把握できるので、企業資源の有効活用が実現できます。

基幹システムが適しているパターン

基幹システムは特定の部門のみ補助するため、決まった業務だけを補助したい場合やすべての基幹部門を補助する必要がない場合に適しています。広い範囲での補助が不要なときにERPを導入してしまうと、システムを持て余しまったり導入のためのコストが高額になったりするなどのデメリットが発生する可能性があります。

自社の課題や目的に合わせて、ERPか基幹システムのどちらを導入するか判断しましょう。

ERPと基幹システムの違いを理解して自社に適した製品を導入しましょう

ERPや基幹システムを導入すれば、業務の効率化が実現できます。

また、ERPは基幹システムを統合させた製品であり、企業資源を一元化して効率的な経営体制の実現にもつながります。ERPと基幹システムの違いや特徴を理解しておけば、自社に適した製品を選んでシステムを最大限に活かせるため、導入前に自社の課題や目的を把握しておきましょう。

また、ERPや基幹システムの導入を検討する際は、「エッジワーク」にご相談ください。エッジワークでは様々な専門家が在籍しているため、業務委託だけでなく、スポットのご依頼や最短で即日からの支援の提供も可能です。お困りの際は、ぜひ一度ご連絡ください。

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