「Excelの作業に時間がかかってしまう…」「人手不足で開発が間に合わない…」このようなお悩みをお持ちの社員の方も多いのではないでしょうか。そんな課題を解決するのが、VBA開発の外注です。
本記事では、VBA開発の費用相場や外注するメリットなど詳しく解説します。外部のVBAエンジニアやシステム開発会社に依頼する際の手順や注意点を押さえて、効果的なVBA開発の実現を目指しましょう。
目次
VBA開発の費用相場
VBA開発の費用相場は、実装する機能の複雑さや要件によって大きく異なります。一般的にシンプルな機能のVBA開発の費用は比較的低く抑えられますが、複雑な機能の場合はそれに見合った費用が必要となります。
①シンプルな機能のVBAを開発する場合
シンプルな機能とは、マクロの記録機能を使って簡単に作成できるような機能を指します。
- 実装に1週間程度のVBA開発が必要
- 外注費用は3~10万円程度
シンプルな機能のVBAとは、基本的なマクロや簡単な自動化タスクなど使いやすい機能になります。1週間程度の時間で実装可能な機能の場合、外注費用は3~10万円程度です。
②複雑な機能のVBAを開発する場合
複雑な機能とは、要件定義や設計が必要な機能を指します。
- 実装に1〜3ヶ月のVBA開発期間が必要
- 外注費用は30~100万円程度
複雑な機能のVBA開発では、要件定義や設計が必要であるため、実装に1〜3ヶ月の期間が必要になる場合があります。外注費用は30~100万円程度です。
VBA開発を外注するメリット
VBA開発を外注するメリットは、以下の3つが挙げられます。
- 通常業務に集中できる
- 求めるスキルを確保しやすい
- コスト削減につながる
これらのメリットを活用すれば、効率的にVBA開発を進めるでしょう。
通常業務に集中できる
外部にVBA開発を委託することで、企業は日常業務に専念できます。VBA開発に必要な時間や労力を内部で割かずに済むため、業務効率を向上させられるでしょう。
そのため、本来の業務に集中して生産性を高めることが期待できます。
求めるスキルを確保しやすい
外注することで、データ分析やスクレイピング、他システムとの連携など特定の機能に特化したスキルを持つ開発者を選定できます。そのため自社に必要なスキルを持つ人材がいない場合でも、外注を利用すればスムーズに開発を進められます。
複数の開発者から見積をとってコストや納期を比較すれば、最適な開発者を選ぶことも可能です。VBA開発の外注は、求めるスキルを確保して効率的に開発を進めるための有効な手段と言えます。
コスト削減につながる
VBA開発の外注は、コスト削減につながるメリットもあります。具体的には、以下の点が挙げられます。
- 専門のスタッフを雇わない: VBA開発に特化したスタッフを雇う必要がなくなります。外注先のエンジニアが必要な作業を担当するため、他の業務にかかるコストを削減できます。
- 効率的な開発: 外注先はVBA開発に精通しているため、迅速かつ効率的に開発を進めることができ、時間と人件費の節約が可能です。
VBA開発を外注する際のポイント
VBA開発を外注する際のポイントは、以下の通りです。
- 作業範囲を明確にする。
- 予算を事前に決める。
- 依頼先の実績やスキルを確認する。
これらの点に気をつければ、スムーズなプロジェクト進行と成果の達成が期待できます。
作業範囲を明確にする
VBA開発を外注する際に重要なポイントの1つは、作業範囲を明確にすることです。具体的には、以下の項目を事前に明確にしておく必要があります。
- 開発する機能: 実装したい機能を具体的に記述し、要件定義書や仕様書を作成する
- 納期: 開発に必要な期間を相談して決定し、マイルストーンを設定して進捗を管理する
- 費用: 規模や複雑性に応じて費用が異なるため、複数の見積を比較検討する
- テスト方法: 開発完了後のテスト方法を決定し、テストケースを作成して漏れなくテストする
- 修正対応: 問題が発生した場合の修正対応方法を決め、範囲や期間を明確にする
具体的な機能や要件を明確にし、外部の開発者との間でのコミュニケーションを円滑にすることで、プロジェクトの進行や成果物の品質を確保できます。
予算を事前に決める
VBA開発を外注する際には、事前に予算を決めておく必要があります。VBA開発の費用はプロジェクトの規模や複雑性によって大きく異なりますので、外注にかけられるコストも算出しておきましょう。
予算を決めておけば、以下のメリットが得られます。
- 予算オーバーを防止できる。
- 複数の開発者から見積を取り、比較検討できる。
- 開発の範囲を明確にしやすくなる。
また予算を決める際には、機能の規模や複雑性、開発期間、エンジニアのスキルと経験、市場相場などの要素を考慮します。これらの点を考慮して、円滑なプロジェクト進行を図ります。
依頼先の実績やスキルを確認する
VBA開発を外注する場合には、依頼先の実績やスキルの確認も重要です。実績やスキルが豊富な開発者に依頼すれば、高品質な成果が期待できるだけでなく、納期遅延などのトラブルを未然に防ぐこともできます。
開発者の実績やスキルを確認する方法としては、ウェブサイトやポートフォリオをチェックしたり、レビューや評判を調べたり、直接開発者に質問したりすることが挙げられます。
ただし、選定する際には実績やスキルだけでなく、コミュニケーションのとりやすさや費用なども考慮しましょう。
VBAで実装できる主な機能
VBAは、Microsoft Office製品(Excel、Word、Accessなど)に組み込まれたプログラミング言語であり、様々な自動化タスクの実行に役立ちます。具体的には、以下のような機能を実装できます。
- データの自動集計や自動編集
- スクレイピング
- アプリケーションとの連携
- 書類の自動作成
それぞれの機能について詳しく見ていきましょう。
データの自動集計や自動編集
VBAを使用して実装できる主な機能の1つは、データの自動集計や自動編集です。そのため、以下のような作業を行えます。
- Excelなどのスプレッドシートで、複数のデータソースからデータを収集して自動的に集計する
- データのフィルタリングや整形を自動化し、レポートやダッシュボードの作成をサポートする
Excelなどのスプレッドシートで大量のデータを効率的に処理して必要な情報を抽出すれば、レポートや分析を行えます。
スクレイピング
スクレイピングとは、インターネット上のウェブサイトからデータを収集し、必要な情報を抽出するプロセスです。VBAを活用してスクレイピングを行うことによって、ウェブ上の情報を自動的に収集し、分析やレポート作成に活用できます。
ただし、スクレイピングはウェブサイトの利用規約に違反する場合があるため、注意が必要です。
アプリケーションとの連携
VBAはExcel、Word、PowerPointなどのOffice製品だけでなく、他のアプリケーションとの連携も可能です。具体的には、以下のような使い方が挙げられます。
- Microsoftアプリケーションとの連携
Excel、Word、PowerPoint: データに基づいた文書やプレゼンテーションの自動生成
Outlook: メール送信や予定作成、タスク管理
Access: データベースとの連携 - 他アプリケーションとの連携
Webブラウザ: Webサイトのデータ取得、操作
ファイル操作: ファイルの読み書き、フォルダ操作
システムコマンド: コマンドプロンプトやPowerShellの操作
API: 他のアプリケーションが提供するAPIを利用した機能拡張
VBAはアプリケーション連携によって、業務の効率化やデータ連携、ミスの削減など様々なメリットをもたらします。
書類の自動作成
書類の自動作成によって、テンプレートを使用して自動的に文書を生成すれば、必要な情報を挿入できます。書類の自動作成に関連する具体的な機能は、以下の通りです。
- テンプレートからの文書生成
事前に作成されたテンプレートを読み込んで、新しい文書を自動的に生成します。 - データの挿入
ExcelやAccessなどのデータソースから情報を取得し、文書内に自動的に挿入します。 - 文書のカスタマイズ
文書のフォーマットやスタイルをカスタマイズし、必要に応じて文書内のコンテンツを動的に変更します。 - 文書の保存と出力
生成された文書を自動的に保存し、指定された場所に出力します。必要に応じて、印刷や電子メール送信も自動化できます。
書類作成の自動化によって請求書や納品書、議事録などの書類作成を自動化し、業務効率化を大幅に向上させることができます。
VBA開発を外注する際の選び方
VBA開発を外注する際の選び方は、以下の2つがあります。
- フリーランスのVBAエンジニア
- VBA開発に強いシステム開発会社
それぞれの特徴について解説します。
フリーランスのVBAエンジニア
フリーランスのVBAエンジニアは、比較的安価で依頼することができます。また、要望に合わせて、柔軟な対応をしてもらえる可能性もあります。
ただし、フリーランスのVBAエンジニアは、会社に所属するエンジニアと比べて経験や実績が少ない場合があるため、スキルや経験をチェックしてVBAの知識や実務経験が豊富なエンジニアを選びましょう。
VBA開発に強いシステム開発会社
VBA開発に強いシステム開発会社は、経験豊富なエンジニアを有しており、大規模なプロジェクトに適しています。
そのためプロジェクト全体を管理して、品質と納期を保証できるメリットがあります。
しかし、高いコストやコミュニケーションの問題、柔軟性の欠如などのデメリットもあるでしょう。
システム開発会社を選ぶ際には、メリットとデメリットを考慮して、複数の会社を比較検討することをおすすめします。
VBA外注をフリーランスへ依頼する方法
VBA外注をフリーランスへ依頼する際の流れは、以下の通りです。
- 依頼内容を決める
- 複数のフリーランスに見積依頼をする
- 委託先を決めて詳細設計を詰める
- VBAを検収する
- 支払いをする
詳しく見ていきましょう。
依頼内容を決める
プロジェクトの要件や目標を明確にし、依頼内容を決定します。具体的には、必要な機能や仕様、納期、予算などを定めます。
複数のフリーランスに見積依頼をする
複数のフリーランスに見積依頼をする際には、スキルの確認が重要です。依頼内容に関して満足できるレベルのスキルを持っているかどうかを確認しましょう。
委託先を決めて詳細設計を詰める
依頼したいフリーランスが決まったら、詳細設計を詰めていきます。メニューや画面、入力・出力データの形式など細かい仕様を決めましょう。
VBAを検収する
フリーランスが作業を完了したら、提供されたVBAコードや成果物を検収します。要件や品質に適合しているかどうかを確認し、修正や調整が必要な場合は指示を出します。
支払いをする
作業完了後、合意された支払いを行います。支払い方法や期限、金額などを確認し、適切に支払いを行いましょう。
まとめ
VBA開発は、Excelなどの業務効率化やデータ分析、自動化に役立つプログラミング言語です。社内にVBA開発スキルを持つ人材がいない場合や開発に時間を割けない場合は、外部のエキスパートに依頼することをおすすめします。
VBA開発を外部に依頼すれば、業務効率化やコスト削減、高品質な成果物の取得など様々なメリットを得られます。エッジワークには豊富な経験とスキルを持つエンジニアが多数在籍しています。お客様のニーズに合わせた最適なVBA開発を提案いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。
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